皆様こんにちは、藤井盛光です。
6月の長岡市議会定例会は明日で最終日を迎えます。
私の一般質問では入札制度と地域経済活性化について市の見解を質しました。
入札制度においての議論では、地方の景気対策として実施されている公共事業が末端業者にとって薄利事業であり、十分な経済効果が表れないのではないかという疑問から問題提起させて頂きました。これは次の質問である地域経済活性化にも関係することです。
一昔前は談合という非公式の調整があり、業界が納得する「適正利潤」を維持することにより中小企業ひいては地域経済の安定が守られてきました。
しかしながら官製談合の悪どさに民間談合まで悪の代名詞とされ、米国主導の外資参入押し付けにより談合摘発強化がなされた結果、外資とはあまり関係のない地方において異常な歪が生じてしまいました。
また公共事業の地域内乗数効果を考慮するにあたり、雇用や資材の地元調達に力を入れる企業を優遇する政策は取られておらず、結果として地域外から安く物を仕入れることにより地元でお金が回らなくなっています。
これらの点について改善すべきではないかと市を質したところ、前向きな発言を得ることは出来ませんでした。
この問題には、表に現れにくい下請け孫請け業者の手取りが少ない現状、末端の若い労働者が将来に希望を持ち、結婚出産出来るぐらいの報酬が行き渡らない現状があり、そこまで可視化して評価できる制度が望まれると私は考えます。
本会議一般質問の後で行われた総務委員会では、私以外の2名の議員から入札に関する是正を求めた質疑があり、感度の高い議員は物事の本質を理解しているなと感じました。私もより理論面と現場面での理解を深め、根強く取り組んで参ります。
つづいて地域経済活性化についての質問ですが、地域外へのお金の流出を抑え、地域内でお金を回す社会のあり方について市を質しました。これは当たり前の視点なのですが、現在の市執行部の取り組みにその意欲があまり感じられません。
その方策の具体例として、藻谷浩介著「里山資本主義」でお馴染みのCLT工法の採用を議論しました。
CLT工法の詳細に関してはこちらのリンクを御覧ください。
この工法で用いる木材を地元の山林から供給し、材料生産拠点から大量に出る端材を用いて発電等を行い、雇用を地域で創出することは、現状と比べてまさに無から有を生み出す取り組みです。
この工法の普及を後押しし、建て替えが迫る市営住宅や学校舎等での採用を具申したところ、市も認識を同じくして取り組む旨の答弁を得ました。
地域で今まで使われなかったものを使って富を生み出す、という趣旨で次に提案したことは、BDFの推進です。
BDFはBio Diesel Fuelの略で、生物由来の非化石化燃料油のことです。これも詳しくはこちらのリンクを参照下さい。
長岡市では株式会社伊丹自動車で県下唯一のBDF生産プラントが稼働しており、揚げ物に用いた廃油から高品質BDFの生産が可能となっています。
この廃油回収を推進し、市民の意識啓発を行い、事業推進の支援ができないかという提案に対し、環境面での取り組みとして取り組みを強化する旨の市答弁でした。
地域でお金を回して健全な地域経済活性化を促し、グローバル社会への過度な依存への警鐘を鳴らしている書籍として先にも述べた藻谷浩介著「里山資本主義」それからマイケルシューマン著「スモールマート革命」には参考になる事柄が多く記載されており、私も大いに勉強させて頂きました。
この理念を根底に据え、各論で長岡にフィットするように調整し、強い地域から強い国家という同心円構造の強化に今後も取り組んでまいりたいと思います。
以上
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